前回までで壁の構想が決まりました。
今回は屋根材であるタテヒラを外壁に張る時の工夫を伝えられたらと思います。
前回のブログ(富士 このはな歯科さん は こちら)
(このはな歯科さん屋根工事① はこちら)
(このはな歯科さん屋根工事② はこちら)
(このはな歯科さん屋根工事③ はこちら)
(このはな歯科さん 外壁工事に入るまえに はこちら)
外壁役物の取り付け
屋根の時もそうですが先ずは先行の役物(水切り等)を取り付けていきます。
土台水切りを付けると次は縦方向の見切り材↓
次にその見切り材に破風をハゼで絡めて納めます。
釘やビスを全く見せないようにする為です。
反対側(西側)も同じように納めます。
墨出し
屋根と同様外壁にも墨出しをします。
前回のブログでお伝えしたように南面は特に神経を使います。
大事な工程なので慎重に屋根の納まりを見ながら微調整していきます。
僕達は基本的に夫婦もしくは僕1人で工事をしています。
手数が必要な時は応援として他社の職人さんをお願いしますが
墨出しする事によって誰が来ても綺麗に納まるようになります。
その上で信頼できる職人さんを手配します。
地上で加工する
墨出し終えて材料が入るといよいよ外壁を張っていきます。
外壁は現場で寸法採って地上で加工します。
僕は不器用なのを自覚しているので確実に加工するためにこうしています。
器用な板金屋さんは壁に立てかけて加工する事もあります。
平場はばんばん
張れていきます。
この時は僕が加工して 頼んだ応援の2人が張っていきます。
今回は左から右に張っていきます。
最後の1枚の仕舞い方もひと工夫します。
ふつうの立平はこんな感じの製品ですが↓
最後の1枚をあえて先に張り
最後から2枚目にこんな特注品を挿入します。
板金用語で(逆かすがい)と言います。
これにより最後の1枚の破風が絡んだ部分も綺麗に納める事が出来ます。
因みに逆バージョンも制作可能です↓
こちらは板金用語で(かすがい)になります。
大きい屋根の真ん中にこれを入れて左右別々に逃げていくって事が出来ます。
北面も張っていく
南面は破風絡みは無いですがコーナーの納めがあります。
ここも設計事務所さんと打ち合わせをして決めてあります。
コーナーもパターンがいくつかありその中から決めて頂きました。
パターン①
外側にハゼを出す基本的な納まりです。
パターン②
本体を直角に折って納める。
今回はコーナーの1枚目を大きく取ってあるのでこの納めは物理的に無理ですが一番シンプルでスッキリしますね。
って事でパターン③
差し込みハゼ、通称バカハゼと呼ばれる納め方。
今回はこの③番で納めていく事になりました。
たての破風とタテヒラとの納めもこうしてあります。
名称はアレですが綺麗にスッキリ納まりました。
因みに一文字葺の外壁の時もこのやり方をします。
面が変わるので影になるのでハゼが目立ちません。
まとめ
元々屋根材であるタテヒラはビスや釘が表に出ないようになっています。
折角なのであらゆる手を使いビスを釘を見せないように気を使いました。
そうしないとこの建物に失礼だと思いました。