今回はタテヒラ葺きの屋根と外壁を揃えるためにした事を伝えたいと思います。
前回のブログ(富士 このはな歯科さん は こちら)
(富士 このはな歯科さん屋根工事① はこちら)
(富士 このはな歯科さん屋根工事② はこちら)
(富士 このはな歯科さん屋根工事③ はこちら)
大抵の場合屋根を仕上げてから外壁工事に入る事が多いです。(例外あります)
外壁工事に入る前に
屋根と壁との納まり方 意匠について打ち合わせします。
全体に関わることなので屋根の施工前に行います。
このはな歯科さんの上から見た建物の形状はこんな感じです。
要は屋根の形状でもあり
タテヒラの縦ラインが出てきます。
こんな風に。
そして、外壁をこのラインに合わせようとすると
南側の材の働きが変わってきてしまいます。
今回Studio R1の佐竹さんにcadで外壁の働きを出してもらいました。
使ってる製品は(株)小池弥太郎商店さんの 立平333 です。
基準寸法が333mmなのでどんなに頑張っても同じ材料ではラインを揃える事が出来ません。
板金の屋根や外壁の製品って上手く出来ていまして
製品前の原板である914mm幅をそのまま使って成形する製品
2等分457mmにして成形する製品
3等分して305mmにして成形する製品
となっていて無駄が出ないようになっています。
そして立平333は3枚並べるとほぼ1mになるという寸法で出来ています。
材料を特注する
という理由でそのままでは南面は屋根と外壁もラインを揃える事が出来ません。
しかし揃えて施工しました。
外壁を特注で幅広く加工出来ないか?
基本的には可能です。
しかし333働きの製品が914mmの半分457mmから成形するので
360働きにするには484mmの原板が必要です。
914ー484=430mmの端材が大量に出来てしまいます。
役物作ってもたっぷりと余ります。もったいないです。
1mコイルを使う
板金屋の使う原板コイル(平板)の基本が3尺(914mm)です。
しかし例外的に1mコイルと4尺(1212mm幅)が存在します。
今回は1mコイルを使う事によって端材を減らしつつ屋根壁のラインを揃える事にします。
あと、見て分かる人はほとんどいないとは思いますが
屋根と壁で使用原板のメーカーを変えています。
屋根にはより耐候性のあるものを。
外壁には十分な耐候性があり1mコイルが有るもの。
メーカーが違うので多少色目が違いますね。
これが出来上がると全く気付きません笑
僕が出来るのが提案と施工に対して
こういう重大な決断は設計事務所さんがしてくれます。
まとめ
板金屋しか知らない特注品もあるので
こういう風に出来る?
こんな事やってみたいけど?
ってどんどん投げかけて頂けたらと思っています。
気持ちには気持ちでこたえます。