「建築資材の値上げ」や「人工代金」などについて【2022年1月】後編

「建築資材の値上げ」や「人工代金」などについて【2022年1月】後編

最近は、材料屋さんから届くお知らせといえば「値上げのお知らせ」ばかり

となってしまいました。

FAXでも、LINEでも、郵便でも、値上げ! 値上げ!! 値上げ!!!

昨年(2021年)1年間で届いた「値上げのお知らせFAX」は

なんと、厚さ1cmを超えました

今までと違うのは、値上げされるスピードです。

●国内の市況感からはとても想像できないペース

●世界経済の動向が瞬時に材料価格に反映される

銅板価格が時価であるように、私たちが扱う鋼板は金属なのですから

そもそも、外部要因によって仕入れ値が上下するものなのですが

鋼板だけでなく副資材も値上げされました。

そして、この状況は今後も続きそうな気配です。

これをどう捉えれば良いのでしょうか。

もう、物価が上がってしまったのだ

もう、物価が上がってしまったのだ(仕方ないのだ)と受け入れて

その値段でやっていくしか方法はありません。

どんな策でも対応できないほどの値上げなのです。

「適正な価格で仕入れ、適正な価格で工事をする」

これ以外に方法はないのではないでしょうか。

そうしなければ仕事を続けることができません。

物価が上がっているのに、人工代金が下がっている

しかし、驚くべきことに、人工代金は下がっています。

工事の最終価格を物価が上昇する以前と同様に保つには

さまざまな企業努力が必要になってきますが

その「努力」の一つとして「職人の人工代金を下げる」と言う方法が

とられる訳です。

このやり方でなんとかなっていた時代もあったのかもしれませんが

私は賛成できません。

なぜならば、職人単価は下がる一方だからです。

下がって、下がって、ずっと来て、現在に至っているからです。

職人という仕事で生活できなければ、職人になろうと思う人も出てきません。

建物を建てたり直したりできる人が、日本からいなくなりつつあります。

さみしい限りです。

次の世代にどう渡すか考える

嘆いてばかりもいられませんので、仕事で少しずつ挑戦を続けながらも、

次の世代にどう繋げていくかを考えています。

と言っても、私ひとりにできることなど限られています。

「建築現場って、こんな感じだよ」

「建築板金って、こんな仕事だよ」

まずは、私の仕事を、そのまま包み隠さず動画やブログにして

お伝えすることで

一人でも多くの方に「建築」という仕事を

(私の見ている「建築」という仕事限定になってはしまいますが)

知っていただけたらと思い発信を続けています。

職人と海外

発信と言えば、インスタグラムで日本各地の板金職人さんをフォローさせて

もらい、投稿を拝見しています。

拠点は日本に置きつつ海外で工事をされている方もいらっしゃり、

とても興味深く、そして「すごいな」と励みにさせてもらってます。

私は、知らない土地に行って現地を散策することが好きなので

海外の事にも、海外の板金にも興味があるのです。

「職人と海外」って、それほど遠く離れているものでもないのだと

思っています。

ウクライナの職人さんの仕事も見てみたいし、

イタリアの板金学校も行ってみたい。

希望を持って今年1年を過ごしたいと思っています。

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文章はガチガチですが、動画ではゆるゆると話しています。

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